　　デザインパーティーから広がるネットワーク - 建築デザイナーズブログ「For Your House」 by Integrated Network kc2

　23日の金曜はデザイン静岡主催によるパーティーに出席しました。これは広く世界で活躍するデザイナー日原佐知夫（ひはらさちお）氏のコーディネートによるものです。当日は家具デザイナーを中心に総勢80名程が集まり、お互いの今・未来を熱く語り合いました。

（写真撮影：松永務氏）

　建築系のデザイナーは少数派だったのですが（笑）、そんな中日頃公私にわたってお世話になっている建築家「匠＝森の木の代弁者」アトリエＭの松永務氏が参加されていました。乾杯後、さっそく先日のテレビ出演（テレビ朝日「大改造！！劇的ビフォーアフター」2007年１月14日 O.A.）についてのヒアリング・・・パーティーのスタートです。

　会場は静岡市葵区呉服町の「COMBLE（コンブレ）」・・・倉俣史朗氏が1988年に計画したバーです。現オーナーの中山氏に伺ったところ実はこのコンブレ一時店舗を閉じ、模様替えされた経験をもつとの事・・・しかし、数年のブランクを経て当初のカタチに復元され、再オープンを果たしたという事です。新陳代謝の早い飲食業界にあって足かけ19年の歴史を誇るこの空間は今も光り輝いています。時代的に合致するバブル期の先鋭なイメージを感じる場とも言えるかもしれません。ちなみに・・・倉俣氏はコンブレ以前に静岡市内で多くのインテリア・デザインを手がけていたとの事・・・残念ながら、現在その空間を体験できるお店は限られているようですが、「デザインの街静岡」という史実を知る事ができたのは大きな収穫でした。

　パーティーの席上、日原さんから鈴木千恵さんを紹介して頂きました。鈴木さんは静岡市駿河区丸子の「駿府匠宿」で行なわれている「アートマーケット」に出品との事・・・作品に関する思いを聞かせていただきつつ、店内はさらにヒートアップ（笑）・・・久々に盛会かつデザイン中心主義のパーティーに参加できました。皆様にこの場をお借りして御礼申し上げます。ありがとうございました。

　そしてパーティーの興奮冷めやらぬ日曜日・・・　駿府匠宿に鈴木さんを訪ねました。たいへんな賑わいの中作品を紹介頂きました。その中の１点雛絵をモティーフとした作品を撮影させていただきました。千恵さんも静岡発のデザイナーとして東京やイタリアに出品しています。バイタリティを感じるとともに元気をいただきました。

　鈴木さんとの再会を約束した後、思うところあって、匠宿の山道を少し上ってみました・・・実は、そこにあるのがギャラリー「クラフトコンサート」・・・知る人ぞ知る静岡における「北欧系家具の殿堂」です。民家を改造した展示スペースにはアルネ・ヤコブセン、ハンス・ウェグナー、ポール・ケアホルムのデザインによる椅子やイッタラの食器が数多く展示されていました。和の空間を残しつつもデザインに協調性を見出す事ができる北欧系の家具は、私にいつも多くのヒントを与えてくれます。

　また今年オープンした「クラフトコンサート別館」にも多くの作品が展示されていました。ケアホルムの椅子を間近に見たのはおそらく初めてです。特に厚いステンレスのフラットバーに切れ目を入れて溶接もビスジョイントもなく曲げこんだ脚を持つリビングチェアはその発想・制作への信念に驚くばかり・・・。興奮続きの週末でした。ちなみに・・・ホームシアター・ディスプレイのDVDストックに「かもめ食堂」を発見。こういうところは見逃しません。いま一度登場です（笑）。