KASANE-HAKO reform 3


 いよいよ「KASANE-HAKO リフォーム」も大詰め・・今日は劇的な空間変化を伴う第3弾をお送りいたします。場所は1階リビングルームの天井・・・先日の「reform 2」に同じく 住まいの内部空間に光を採りこむ事を目的とした工事です。



 リビング上部にはバルコニーがあります。一般的に考えると、「この屋外バルコニーにトップライトを設置して・・・」となりますが、それでは計画としても面白味がなく、また雨仕舞いの点からリスクも伴うため、今回は内部の床を撤去する計画となりました。ちょうどサンルームとして2重サッシになっている部分が対象エリアです。


 まず、1階から天井を切り開き、梁・根太の位置を確認しつつ、照明配線を移設します。



 次に、2階外部のバルコニーに対し、塗布防水を施しました。今までは「半戸外」として用を満たしてきたサンルームが、今回の工事で完全な内部空間になるため、十分な防水性能が求められたためです。



 防水工事が終わった後、サンルーム内のコンクリートをカットしてゆきます。発熱を防ぐため、水をまきながら じっくりと正確に切り取ってゆきました。



 下地の構造用合板が綺麗に見えます。



 再び1階に戻り、梁と根太を残しつつプラスターボードで補修をして 大工工事は終了です。



 次に、内装工事としてプラスターボードと木部に「ルナファーザー」という壁装材を貼ります。ルナファーザーは天然の紙を素材とした塗装用壁紙です。人間に一番近いところにある生物材料、その代表が木綿と木です。通気性・透湿性・吸湿性などの天然素材の持つ性質をそのまま壁紙に活かした材料です。



このルナファーザー・・・ヨーロッパでは「ウッドチップペーパー」の名で知られており、1872年にドイツで生まれたものです。エコ素材として注目される壁装材であり、このまま仕上げとしても結構ですし、上から塗装しても大丈夫です。化学物質を使用していませんので ホルムアルデヒドなど 人体に有害な物質の発生もありません。ルナファーザーチップスは、環境保護先進国ドイツの「ブルーエンジェルマーク」(ドイツ環境資源保護・原子力庁が制定したリサイクルと有害物質規制により環境を守ろうするもの)を取得しています。


 「KASANE-HAKO」は 建築当初よりルナファーザーを使っており、今回も同様の工程で仕上げてゆきます。



 2階床は中央部分をガラス床とした採光の仕掛けを施します。また、両サイドはreform 2でカットされたメイプル材を すのこ状可動床として再利用しています。



 最後に 2階床部分にガラスを置きます。これは10mmの強化ガラス2枚の間に飛散防止フィルムをサンドイッチしたものです。大人が乗っても全く問題ありません。当然、子供たちにも安心・安全な住宅です。



 見上げると1階の天井から空が見える・・・今まで味わった事のない感覚です。



 天井の両サイドにはアッパーライトとしての照明器具を設置し、夜間も光る天井としての「しつらえ」となっています。



 この「新たなる光の天井」は、私たちの予想を超えた効果を発揮しています。ゴールデンウィーク明けの5月7日(月曜)より一般公開を予定しております。見学ご希望の方は お気軽にご連絡ください。お待ちしております。





■連絡先 TEL : 054-237-5166(「ショールーム見学希望」とお申し出下さい)



(文:久保田正一



■参考URL■

KASANE-HAKO http://kubota-kensetsu.co.jp/works/new4.html

設計 Integrated Network kc2   http://www.kc2.org/

施工 久保田建設株式会社 http://www.kubota-kensetsu.co.jp/

日本ルナファーザー株式会社 http://www.runafaser.co.jp/





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今回も お読みいただき ありがとうございました