「月刊PLAYBOY」を建築的に読む(前編)



 建築デザイナーのブログとしては、かなり挑戦的かつ飛躍的なタイトルですが、前編・後編あわせての「建築コラム」になりますので、よろしくお願いします(笑)。きのう「月刊PLAYBOY」を買いました。ふだん建築・デザイン系の雑誌しか買わない私にとって、これは久々の「冒険」であるとともに、脳内チャンネルの切り替えに一役買った「癒しの行為」でもあります。


 訪れたのは、静岡市葵区谷島屋書店新流通店。郊外型書店として車でのアクセスが容易で、店舗も大きく使いやすいので、よく行きます。主な目的は建築・デザイン系の書籍の購入ですが、他のコーナーを一巡するのも習慣です。


 建築を全くの専門的な分野と思われる方もいらっしゃるでしょうが、それは違います。人と人を囲む空間・環境をテーマにした「普通の人が心地よく生きてゆく場所を創る」ものですから、思想・文学・ファッション・料理など多くの事柄を広く展開してゆく「雑学の集大成」的な色合いが濃いジャンルなのです。


 また、これから家を建てようとする方の多くが建設業以外の仕事をしている訳ですから、専門用語・専門知識を持ち合わせていないのは当然です。建築デザイナーは、全ての人が理解可能な表現を駆使して説明を行う必要と義務があります。その説明に添えるように、私はお客様に対して幅広いジャンルから厳選した多様なキーワードを投げかけるよう心がけています。そして、そこから返ってくる言葉を手掛かりに住まいの設計を進めてゆくのです。


 ・・・と、ここで話を谷島屋書店新流通店に戻しましょう(笑)。建築・デザイン雑誌をチェックし、「今日のところは何も買わずに帰ろう・・・」とした時、私は自分の目を疑いました。「月刊PLAYBOY」が、音楽誌のコーナーに平積みされていたのです。その対面には男性誌コーナーがあります。「店員さん、置き場所を間違えたんだ・・・直してあげようかな・・・」と、冗談半分で表紙を見て2度ビックリ! 表紙が音楽誌状態の「月刊PLAYBOY」です(笑)。このデザインでは音楽誌のコーナーに置いてしまいますよね。



 私はギターを弾きます。小学生の頃から洋楽好きで、その延長でギタリストに憧れ、初めて手にしたのが13歳・・・。おぉ、もう30年経ちますね(笑)。今でも月に数回、フェンダーストラトキャスターをVOXのアンプにつなぎ、軽いディストーションをかけて騒ぐ心を鎮めています。


 今回の特集はエリック・クラプトン来日にリンクさせた感もありますが、全体としては少し高年齢化したロック・フリークの副読本的なものになっています。しかしながら、ここが重要なポイントです。このような「ギタリスト礼讃」の記事を好む年代は、広く見ても30代〜50代です。気がつけば、私はその中央に生きていると共に、いま家を建てようと考えている方々とも同じ世代なのです。どうやら、私にとって建築とギターは趣味の領域を超えたもののようです(※)。



 では、この「月刊PLAYBOY」を建築的視点で眺めると・・・

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 ここから先は「後編」とさせて頂きます。次回コラムを 乞うご期待下さい(笑)。



(※)このように書きつつも、「月刊PLAYBOYの読者層が、この年代にあたると記す方が正しいかも・・・」という俯瞰気味の目線は持ち合わせております(笑)。



■写真:20年以上愛用するMOONのギター。フェンダーストラトキャスターより長いつきあいです。

(文:久保田正一



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