WT邸 (東京) 完成!


 東京のWT邸が完成しました。現場は練馬区 石神井エリアの閑静な住宅街です。南に生産緑地を残す街区で、採光・通風にも恵まれ、環境的に良好な敷地です。第1種低層住居専用地域という ゆとりある用途設定でありながら、準防火地域という 安全が求められる地でもあります。ご家族は 20年以上 石神井川沿いに住んできたのですが、東京都の河川改修・拡幅工事に伴う用地提供の要請に応じて近所に代替地を探し、移住する事になったのです。相談を頂いたのが今年の2月、計画が固まったのが6月、着工が7月・・・そして昨日、ようやく完成の運びとなりました。



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 南北に細長い敷地に最大4人が暮らすというシナリオを求められました。そこでまず決められたのが、敷地中心部へ陽光を採り込むためのトップライト・吹抜の設置です。東・西・北には既存住宅が密集しています。今後、それらは建て替えも考えられるため、現状得られている壁面からの採光が末永く保証される訳ではありません。敷地上の天空だけが保証されるのです。ゆえに、建物中央のダイニング・キッチンが吹抜けとされ、その上から陽光が降り注ぐ内部空間が生まれました。



 また、巾6mの間口の中で出来るだけ有効な空間構成を考えるがゆえ、庇を伸ばさずにヴォリューム調整によるピロティ・縁側を産み出しました。上部は空目地仕上げの小割りタイル(INAX グラススカイ)、下部は左官仕上げの塗り壁(アイカ ジョリパット)という2BOX積層のヴォリューム構成となっています。さらに、屋根には「エコパネル」という OSB合板によって厚さ65mmのスタイロフォームをサンドイッチしたプレカットパネルを採用し、断熱性能の高い吹抜空間を確保する事に成功しています。



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 シンプルな中に芳醇なる空間が濃密に組み合わされたWT邸・・・クライアント(お客様)も既に引越しを完了され、暖かく完成な生活が始まりました。今後の幸せな生活を祈念しております。


■WT邸メモ
設計:Integrated Network kc2久保田正一
施工:久保田建設株式会社株式会社セキグチホームテック


(文:久保田正一



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今回も お読みいただき ありがとうございました