「ポリス インサイド・アウト」を見て都市を思う


 2007年6月29日・・・この日は私にとって たいへん重要な一日でした(笑)。80年代前半を駆け抜けたロックバンド「ポリス(THE POLICE)」・・・そのメンバーであったスチュアート・コープランドが当時撮影した膨大なフィルム・コレクションをもとに構成された映画「ポリス インサイド・アウト(JAPAN EDITION)」のDVDが発売されたのです。 数ヶ月前から予約していた私のもとに届いたのが、まさに6月29日=公式発売日・・・なんとも嬉しい初日入荷です(笑)。そして、満を持して・・・ついに見ました! ビックリしました(笑)!


ポリス インサイド・アウト (JAPAN EDITION) [DVD]

ポリス インサイド・アウト (JAPAN EDITION) [DVD]


 20年来のポリス ファンであるがゆえ 彼らの曲は全て知っています。今まで発売されたポリスのCDも ほとんど持っています。ゆえに安心して見られる・・・と思ったら驚きの連続でした。それは、3人の行動に・・・ではありません。1980年代の世界の情景・様相に対する驚きです。これはまさに映画「コヤニスカッティ」を見終わった後の感覚と言えましょう。


 「コヤニスカッティ(koyaanisqatsi)」・・1983年に作られたこの映画は、地球上で起こる様々な事象を フランシス・フォード・コッポラ(製作)、ゴッドフリー・レジオ(監督)のもと フィリップ・グラスの奏でる美麗な音像=ミニマル・ミュージックとともに提示された作品です。そこには詳説もなく恣意的な俳優のセリフもない・・・曲と映像が緩急をもって我々に迫ってくるのです。正直なところ 最初に見た時は睡魔に負けたのですが(笑)、都市環境を考える授業の前に何度も見直すうちに、すっかり頭に焼きついてしまいました。ちなみに、「KOYAANISQATSI」とはアメリカン・インディアン ホピ族の言葉で「バランスを失った世界」という意味だそうです。


 そして・・・今回の「ポリス インサイド アウト」において、これと同種の映像を見ることができました。スチュアートの眼に映ったのは、メンバーのアンディ・サマーズ、スティングだけではありません。1980年代の様々な世界の風景・建築・人・ファッション・言説です。活動期間が5年と短いため、スパンをもった歴史というよりも瞬間を切り出した印象を強く感じました。ニューヨーク、インド、エジプト、東京・・・「異質な同時代」が見えます。


 このDVD・・・ファンには垂涎ものでしょう。ゆえに、画質・音質は御愛嬌・・・こんな暖かい視点を持つ事ができるならば、1980年代と現在をコネクトできる良質のソフトだと思います。「コヤニスカッティ」もDVDが発売されているとの事・・・時代のサイクルを見るにつけ 「シンクロニシティ」を感じるわけです(笑)。


Koyaanisqatsi: Life Out of Balance [DVD] [Import]

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 そして、最後に もうひとつ・・・ポリス活動休止後、スチュアート・コ−プランドは映画音楽を手がけるようになります。そのひとつが、マット・デイモンミッキー・ロークダイアン・レインニコラス・ケイジが出演している「ランブル フィッシュ(rumble fish)」です。ちなみに、監督は・・・フランシス・F・コッポラです。




(文:久保田正一




■参考URL■

http://thepolice.jp/indexp.html

http://www.koyaanisqatsi.org/


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今回も お読みいただき ありがとうございました